ワラキアの夜 TATARI/Warachia



最も古く、力のある死徒(人間から吸血鬼になったモノ)達の俗称である
死徒27祖のNo.13。誰も実体を見たことがないが、存在すると言われていた。
500年程前、アトラス院、魔術教会の中でも錬金術師の集まりの学院に属していた。
非常に優秀な錬金術師で、恐らく院長であったと推測される。タタリになる前の本名はズェピア・エルトナム・オベローン
ちなみに身長180cm、体重67kg、5月30日産まれの血液型O型。

ズェピアは、初代の院長が辿り着き、誰も変更する事の出来なかった「破滅の未来」
を回避すべく、研究と思考を重ね続けたが、結局「どうしようもなくメチャメチャでグロテスクな未来(ワラキア談)」を
運営する未来を計算し続け、最終的に発狂。永遠と第六法への到達を目的に、自らの筐体(身体)を吸血鬼と化す

永遠を求め、吸血種になったズェピアは第六法(型月世界で未だ正体は明らかにされていない謎の一つ)
に挑むが敗れ霧散する。が、ズェピアはその霧散したズェピアの零子を一定の場所に収束させ
社会の噂の指向性を具現化する」という式を計算し組み上げていた。
これがズェピアの作り上げた一種の固有結界、俗称「タタリ」である。
固有結界とは簡単に言えば「術者の心象世界を現実にする」という大魔術。
エルトナム家は擬似神経エーテライトを使って他人から知識を奪い、自分の知識にするのを得意とする。
その為自我が薄い。ズェピアの固有結界がこのような形になったのは恐らくこの辺りが原因であろう。
(ちなみにこの式を組み上げる為に、アルクェイド・ブリュンスタッドの姉的存在である
アルトルージュ・ブリュンスタッドと契約し、千年後の赤い月の日まで「現象」として存在出来る力を与えられた)

ひとつのコミュニティの中で広まった「噂」を具現化し、それを「血を吸われて死ぬ」という最終結論に
無理矢理結びつけ、そのコミュニティ内で出現したタタリは吸血、殺戮を一夜にして行い、その場所を破滅させる。
…何の為にズェピアはこの駆動式を作り上げたのだろうか。
シオンは「ただ愉しいからという理由で」と言っていたが、アルクェイドに駆動式を破壊されたズェピアは
「これでは第六法に辿り着けないのか。ならば仕方がない、今回は諦め
次の手段を模索しよう」と言っていたあたり、何かしらの理由があったようだ。

ワラキアの夜という俗称は、最初にズェピアがタタリを起動させたルーマニアのワラキア公国の名前に因んでいる。
「吸血公」と恐れられたヴラッド・ツェペシュの死後、「生まれた子供が吸血鬼になる」という噂をタタリとして具現化。
町中の人間の血液どころか、全ての液体を飲みつくした。
…その惨状を見て、最大限の嫌悪と畏怖を込めて付けられたのが「ワラキアの夜」という俗称。
この吸血行為の有様から、ワラキアの夜は「吸血鬼」より「飲血鬼」と呼ばれる事が多い。
一つ前のタタリは3年前にイタリアの片田舎で発生した。
討伐の為に派遣されたシオンの親友リーズバイフェ率いる騎士団を壊滅させた。
その際、シオンを吸血したが生き残らせ、吸血種にする。

タタリが起動する条件(シオン談)としては
1、 噂となるものは個体、できれば人間の延長でなければならない。
これは絶対条件ではなく、もとが人間であるズェピアが知性を働かせるため。
2、 噂が広まる区域は社会的に孤立していなければならない
3、 噂が広まる区域の中には一名もしくは数名の受け取り手がいなくてはならない。
4、 噂が広まる区域はあらかじめタタリが定めた場所でなければならない。
などが挙げられる。過去に出現したタタリの中には、巨大な山くらいの獣神もあったそうだ。

また、ズェピア本体ではないので「タタリ」、ないしタタリ具現化前の霊子状態のズェピアは事実上無敵。
遠野志貴(または両儀式)の直死の魔眼でも、このズェピアを完全に殺す事は出来ない。
消滅させる為にはズェピアが千年後の赤い月の日に「現象」から一つの存在に収束する日まで待たなければならない。
そしてズェピアの目的は、その千年間の駆動式の間に第六法に辿りつくこと。
ただし、メルティブラッドの最終ルートでは、アルクェイドによって千年後の月を空想具現化され、
只の吸血鬼(と言っても強力な死徒ではあるが)のズェピアに戻り、志貴に死の点を突かれ消滅した。

興奮したりすると口調が異常に早口になり、難解なセリフを狂ったように叫びだす。
口癖は「カット」。つまらないもの、余計なものは全て「カット!」。個人的推測だが多分マントと演劇がお気に入り?

・味方
特に該当者なし(強いて言えばアルトルージュ・ブリュンスタッド)

・どちらかと言えば味方
27祖(ゼルレッチ、メレム・ソロモン、エンハウンス除く)、暴走アルクェイド、弓塚さつき

・どちらかと言えば敵
遠野志貴、ミハイル・ロア・バルダムヨォン、アトラス院生全般、吸血鬼verシオン

・敵
シエル、メレム・ソロモン(ていうか教会関係者全般)、殺人貴、シオン・エルトナム・アトラシア
アルクェイド・ブリュンスタッド


…消滅間際のワラキアの

このセリフは、型月作品を通してもかなり印象に残っているセリフの一つ。

 

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